『死体にもカバーを』

死体にもカバーを (創元推理文庫)

死体にもカバーを (創元推理文庫)

エレイン・ヴィエッツさんの作品で、シリーズ2作目です。
1作目は『死ぬまでお買い物』というタイトルで、当ブログの記事はこちらです。

このシリーズ、アメリカ北西部で高給取りの仕事についていたヒロインが、ある事情からその仕事を放り出してフロリダに逃走し、追っ手に見つからないためにとにかく「記録に残らない仕事=薄給」につきながら、それなりに暮らしを楽しみつつ、平穏な日々を送るはずが、何故か事件に巻き込まれ……という構造になっています。
前作では高級ブティックの店員をやっていた主人公ですが、今度の仕事は書店員。
アメリカの書店と日本の書店との違いも分かるし、本好き・書店好きな人にはとても興味深いのではないかと思います。
事件については、まあ、それなりです。
このシリーズ、ミステリィとして読むよりも、登場人物の会話というか、フロリダの独特な雰囲気を楽しむ本だと思うので、トリックその他にはあまり重きを置かない方がずっと楽しめるでしょう。