住基ネットで違憲判決を出した裁判官が自殺……?

今日、新聞各社に、こんな記事が出ていますね。

阪高裁判事が自殺、3日前に住基ネット違憲判決

 3日午前9時5分ごろ、大阪高裁部総括判事の竹中省吾裁判官(64)が兵庫県宝塚市山本台の自宅2階の書斎で、首をつっているのを妻(59)が見つけ、110番。県警宝塚署員が駆け付けたが、すでに死亡しており、同署は自殺とみて動機を調べている。

 調べでは、竹中裁判官は妻と2人暮らし。2日夜、一緒に夕食後、書斎に入ったという。死亡推定時刻は2日深夜から3日未明。遺書は見つかっていない。

 竹中裁判官は、住民基本台帳ネットワークシステム(住基ネット)を巡り、大阪府内5市の住民16人が住民票コードの削除などを求めた民事訴訟を裁判長として指揮。11月30日、「同ネットには欠陥があり、運用を拒否する住民にとって憲法違反」と、うち3市の住民4人にネット離脱を認める、高裁レベルで初の判決を言い渡した。
(読売新聞) - 12月3日23時37分更新

住基ネットについて、高裁レベルで初の違憲判決が出た、ということで、当初は「お!」と思って記事を見ていたのですが……。
まさか、担当の判事が自殺するとは。
一体、彼の身に何が起きたのか、気になるところです。
やはり、地裁ならともかく、高裁レベルで国の政策に楯突いた(?)ということで、何か圧力でもあったのでしょうか?
砂川事件か何かでも、違憲判決を出す際、担当判事が裁判所内で圧力を受けた、という前例があることですし。
特に、住基ネットは、プライバシー面で問題はあるものの、地方自治体にとっては、非常に便利なものですからね。
ていうか、ないと困ります……などと思うのは、自分が行政側の人間だからなのか?
しかしですね。普通の人にとっても、メリットはありますよ。
住民票を移さなくても、住基カードさえ持っていれば、境港市で鬼太郎が着いた紙で住民票を発行してもらえるのですから!!←意味不明。

観点を変えてみると、もしかしたら、彼の自殺は川端康成のそれと似たような動機によるものかも知れない、とも考えてみました。
裁判官たるもの、一生のうちで一度くらいは違憲判決を出してみたいと思うのですよ。
彼は、もう目標を達成したので、「もう、する事がない」と考え、自殺したのかも知れないですね。