『ミッキーマウスの憂鬱』

松岡圭祐氏の作品。
彼といえば、何はともあれ「催眠シリーズ」と「千里眼シリーズ」です。
私も、これらは面白く拝読させていただいておりますが。
この作品は、ノンシリーズで、しかも舞台がディズニーランド！
そうです。
夢の王国ですよ、奥さん！！
主人公は、ディズニーランドに派遣職員としてやってきた青年。
はっきり言って、おっちょこちょいだし、ちょっと無神経だし、やる気が空回りしています。
彼は、夢ではち切れそうになって、ディズニーランドにやってきた訳ですが……。
待ち受けていたのは、夢を売る華やかな表舞台ではなく、地味〜な裏方の仕事。
そして、どこの会社とも変わらない、人間関係のいざこざ。
そんな中で健気に頑張る主人公ですが、何と、ディズニーランドで、前代未聞の事件が起きてしまうのでした。

この作品、何が凄いって、そんなに夢の王国の舞台裏を書いちゃってもいいの？というくらい、色々と書いちゃってるんですよ。
そんなに夢を壊して、Ｄ社に訴訟を起こされないのかしら？って感じです。
物語としては、展開も非常に良く、読みやすい感じ。
千里眼シリーズのヘヴィさとはひと味違うものの、とても面白いし、お勧めです。