『上と外』

上と外〈上〉 (幻冬舎文庫)

上と外〈上〉 (幻冬舎文庫)

恩田陸さんの作品です。
私は、図書館でハードカヴァを借りて読みました。

主人公は、中学生の兄と小学校高学年の妹です。
彼らは夏休みを利用して、母親と一緒に、父親が遺跡の発掘をしている中央アメリカのG国に行きます。
ところが、G国でクーデターが発生し、彼らは事故でヘリコプターから熱帯雨林の中に放り込まれてしまいます。
そこから、兄妹2人のサバイバルが始まるのですが……。

恩田陸さんは、とても書く力のある方なので、一気に読んでしまいました。
最後の方は、正直、そんなに何回も主人公を危険に晒さなくてもいいのでは……?と思ってしまいましたが。
途中、かなり現実離れしたSFっぽい設定が出てくるのですが、最後の最後で現実的な所に着地してしまうのが、少し残念です。
このまま、非現実の世界に持っていった方が面白そうだったのに。


あくまで個人的な見解ですが、この手のSFっぽい冒険ものを書かせたら、宮部みゆきさんの方が面白いような気がします。