『EDS 緊急推理解決院』
- 作者: 新世紀「謎」倶楽部
- 出版社/メーカー: 光文社
- 発売日: 2005/11/19
- メディア: 新書
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新世紀謎倶楽部制作の作品です。
石持浅海、二階堂黎人などの豪華作家陣によるアンソロジー。
EDSという、架空の大規模な探偵事務所(?)というか推理専用の病院(?)のようなものを舞台にして、そこに持ち込まれる事件を「歴史推理科」「女性推理科」「不可能推理科」などの診療科に分けて、それぞれを1人の作家さんが担当して連作で書いて行く、というものです。
各科担当の探偵はみんな「探偵師(ホームズ)」と呼ばれ、助手は「助師(ワトスン)」と呼ばれるなど、かなり舞台に凝っています。
最後の最後で全てが綺麗に繋がるような仕掛けでもあるのかしら、と思ったら、EDSの1日を追うドキュメンタリーのようになっているらしく、特にそういった仕掛けはありませんでした。
まあ、そこまでやったら、事前の打ち合わせが大変か……。
しかし、QEDシリーズの高田崇史氏は「歴史推理科」、スキーに凝っている黒田研二氏は「スポーツ推理科*1」など、作家さんの配置にも凝っていて、けっこう面白かったです。
たまにはこういうアンソロジーもいいですね。
*1:個人的にはこの科の探偵師のゼニーちゃんを読めただけで嬉しい