『庭に孔雀、裏には死体』

庭に孔雀、裏には死体 (ハヤカワ・ミステリ文庫)

庭に孔雀、裏には死体 (ハヤカワ・ミステリ文庫)

ドナ・アンドリューズさんの作品。
面白いコージィを読みたいと思って、調べて見つけました。
タイトルと表紙の感じから、ちょっと古い本かと思っていたのですが、2000年だったかな?
意外と新しい作品で、ちょっとビックリでした。
このシリーズ、原題でも邦題でも必ず鳥の名前が入るようですが、邦題は少し古くさいような……。
それは置いておいて。
内容については、文句なしに面白いです。


このシリーズの主人公は、メグという鍛冶職人の女性です。
彼女は、コージィミステリの主人公としては珍しく、独身でバツイチでも未亡人でも子持ちでもないです。
で、彼女はある夏、母親と弟と友人三人の結婚式の仕切を任されます。
それぞれの花嫁達が、次々と無理難題を言ってきて、メグは大忙し。
そんな時、結婚式に出席するために結婚式が行われるヨークタウンに訪ねて来ていた女性が殺されます。
メグは、結婚式を無事終わらせるために、殺人事件の謎を解明することに。
ところが、畳みかけるようにトラブルが……。
という、ドタバタコメディ(?)です。
一応、ミステリィだと思いますが、謎解き要素はあまり強くないというか、謎解きがあまり論理的ではないというか、この本は、謎やトリックよりも登場人物のはちゃめちゃっぷりを楽しむものだと私は理解しました。
結婚式のために集まってきた親戚や、ヨークタウンの住人、そしてメグの友人達が、みんな個性的で面白いです。
殺人事件は抜きにして、彼らの武勇伝を楽しむためだけでも、読む価値はありますよ。
ストレス発散、ストレス発散。