『ハゲタカは舞い降りた』

ハゲタカは舞い降りた (ハヤカワ・ミステリ文庫)

ハゲタカは舞い降りた (ハヤカワ・ミステリ文庫)

ドナ・アンドリューズさんによる、鍛冶職人のメグが主人公のシリーズ第4作めです。
図書館の在庫の関係で、3作目を飛び越して4作目ですが、気にしない気にしない。

メグの弟ロブが作った『地獄から来た弁護士』というゲーム*1が大ヒット。
弟は会社を設立したのだけれど、どうもその会社の様子がおかしい。
ということで、手をケガして鍛冶職人の仕事ができないメグが、様子を探るためにロブの会社の事務員をすることに。
ところが、案の定、白昼のオフィスで殺人事件が発生。
しかも、警察はロブを犯人だと疑っている。
仕方が無く、メグは犯人探しを始めるが……。
というお話です。



ロブが作った会社、名前は『ミュータント・ウィザーズ*2』というのですが、まず名前からして普通じゃないです。
ゲームソフト会社ということで、名前だけじゃなく、社員も変人揃い。
何故か「オフィスにペットを連れてこようキャンペーン」というのをやっていて、オフィスには犬やら猫やらハゲタカ*3やらがうじゃうじゃ。
個人的には、メグが世話をするはめになったオフィスハゲタカのジョージが一番のお気に入りです。
シリーズレギュラーであるメグの父親も、監察医と友達になって強引に捜査に参加しようとして、大活躍。
こういうかわいいおじちゃん、大好きです。
謎解きについては、相変わらず論理よりも偶然が先行している感じですが、それもこのシリーズの持ち味なのかも知れません。
メグと犯人が対決するシーンは、ハプニングの連続で、その場面を想像しただけで笑えること請け合いです。

*1:構想は1作目から登場していた

*2:突然変異の魔法使い

*3:犬にいじめられているところを社員の1人が助けたらしい