『夜宴』

夜宴 (光文社文庫)

愛川晶さんの作品です。
美少女代理探偵、根津愛ちゃんが大活躍します。
私から言わせてもらえば、キリンさん（愛ちゃんのパートナの刑事）はただのロリコンで変態です。
本の内容については、死体が運転する自動車が崖下に転落する不可思議な状況と、それを見事にどんでん返しで解決する感じがグッドでした。
最後の解決編で何回も結論をひっくり返すのは、個人的にはあまり好きではありませんが。
勿体ぶりやがってこのこの！といった感じで、イライラするので。

それよりも、びっくりしたのが、この根津愛という美少女探偵、私が大学時代に読んだ『堕天使殺人事件』という本に出ていたのですね。

堕天使殺人事件 (角川文庫)

何となく大学の図書館で借りたこの本、色々な作家さん達が、ノーヒントノー打ち合わせでリレー小説を書いて行く、という非常に冒険的な試みの小説でして、書く人が替わったせいで前の人が張った伏線を思いっきり無視しちゃったりして、波瀾万丈な展開を楽しみつつ読んだ記憶がありますｗ
『夜宴』の冒頭で、いきなり『堕天使殺人事件』の話が出てきたりして、タイムスリップしたような不思議な感覚を味わったのでした。