『千里眼 メフィストの逆襲』『千里眼 岬美由紀』

千里眼 メフィストの逆襲 (小学館文庫)

千里眼 岬美由紀 (小学館文庫)

言わずもがな、松岡圭祐氏の『千里眼』シリーズです。
このシリーズも、『ミドリの猿』くらいまでは面白かったのですが……。
それ以降は、メフィストコンサルティングあたりが絡んできて、規模が大きくなりすぎた感もあったりして、ちょっと敬遠していました。
でも、たまに読むと面白いです。
この作品は、書かれたのが2001年ということもあって、北朝鮮拉致問題やら、ニューヨークで起きた例の大きな事件なども出てきます。
そういう意味では、非常にタイムリーな作品だったのかも知れません。
でも、私的には、(以後ネタバレの危険ありなので、伏せ字)北朝鮮と日本が戦争状態(もしくは開戦の危機)になるかと思ったのに、そういう気配はほとんどなくて、ちょっと物足りなかったかな……。
相変わらず、規模だけはでかいです。


私が『千里眼』シリーズをまた読もう、と思ったきっかけは、たぶん『マジシャン』シリーズのせいだと思います。
これは、プロのマジシャンを目指す少女が主人公で、彼女は岬美由紀と同じように、特殊な技術を持っているがゆえに陰謀に巻き込まれたりする訳ですが、それがなかなか面白かったのです。
この『マジシャン』シリーズも、2作目(?)の『マジシャンの少女』で『千里眼』シリーズと合体するのですが、松岡氏はそういうの、得意ですよね。
『催眠』も、気が付けば『千里眼』と合体してるし。
特色のあるシリーズが合体したら、それだけ物語の幅も広がるので、大歓迎ですが。


千里眼』シリーズが、どこまで大規模になるか、楽しみながら読んでいきたいですw