『レストア オルゴール修復師・雪永鋼の事件簿』
仕事が忙しい間も、暇になってからも、一応本は読んでいたのですが、やっとレビューを再開する気になりました。
レストア オルゴール修復師・雪永鋼の事件簿 (カッパ・ノベルス)
- 作者: 太田忠司
- 出版社/メーカー: 光文社
- 発売日: 2006/03/23
- メディア: 新書
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太田忠司さんと言えば、私的には「ミステリなふたり」が最高に好きです。
- 作者: 太田忠司
- 出版社/メーカー: 幻冬舎
- 発売日: 2005/03/01
- メディア: 文庫
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奥さんはバリバリの警察官、旦那さんは家事おまかせのイラストレータなんです。
こういう、家事が趣味で在宅で仕事のできる旦那さんが欲しいです。
どうでもいいですが、この奥さん、絶対にツンデレだw
お話がそれましたが。
タイトルの『レストア』という作品は、題名のとおり、雪永鋼というオルゴール修復師が主人公です。
彼の元に持ち込まれたオルゴールには、必ず何か謎(というか因縁?)があって、オルゴールを修復しつつ、その謎を解いていく、という形の連続短編集になっています。
この作品の最大の特徴といえば、何と言っても、主人公が精神の病に冒されていること。
彼の最大の顧客である、遠江早苗という謎のマダム(笑)の言葉でもありますが*1、彼はオルゴールを直すと同時に、持ち主が抱えている問題を解決し、自分の精神も少しずつ治していく、そいういう再生の物語でもあるのです。
作中に登場するのは、非常に価値のあるアンティークのオルゴールから、数万円で買える量産型のオルゴールまで色々です。
私自身、一応女の子なので、小さいときには良くオルゴール付きのジュエリーボックスとかを買って貰ったりしましたが、そういう安物でも(←おいおい……)オルゴールの音色って、何とも言えず心に染みますよね。
この作品を読んで、本当に良いオルゴールの音を、聞いてみたくなりました。
*1:帯にも採用されていますが、「あなたが直しているのはオルゴールだけじゃないのよ」という台詞