『死ぬまでお買い物』

死ぬまでお買物 (創元推理文庫)

死ぬまでお買物 (創元推理文庫)

コージィミステリィです。
この本については、もっと時間のあるときに詳しく書きたいのですが、今は軽く感想などを書いておきます。

主人公のヘレンは、42歳。
訳あってアメリカ中西部の安定した暮らしを捨て、フロリダで不安定なパート・タイマとして、高級ブティックで働いています。
その高級ブティック、店長も怪しければ顧客も怪しい。
で、そのうち色々あって、警察沙汰の大騒ぎに。
ヘレンは平穏な暮らしを取り戻すため、自力で捜査に乗り出すのですが……。


個人的な感想をいえば、「これってミステリィ?」って感じです。
謎解きがどうも、論理的とは思えなかったのが、主な理由なのですが。
主人公が否応なしに怪しげな周りの人間のせいで事件に巻き添えをくらって、なりゆきでバタバタ動いているうちに、偶然解決してしまった、みたいな。
まあ、そちらの方がリアリティがあるといえばあるのですが。


でも、全体的にはとても面白い作品でした。
何より、登場人物のキャラが立っています。
私はヘレンの大家さんのマージョリーというおばあさんが気に入りました。


このシリーズ、主人公が職業を転々として事件に巻き込まれていく、という構成で、しばらく続くみたいです。
今のところ「死体にもカバーを」という続巻が出ています。