『奇談収集家』
- 作者: 太田忠司
- 出版社/メーカー: 東京創元社
- 発売日: 2008/01/01
- メディア: 単行本
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太田忠司さんの作品。
「求む、奇談!」という新聞の広告に応じてやって来た人々が、奇談収集家・恵美酒一(えびすはじめ)に自らの不思議な体験を語る、連作短編集です。
舞台となるのは、「strawberry hill」という謎のバー。
そして、恵美酒の秘書(のようなもの)である氷坂が、不思議な体験の謎を解きます。
その謎解きによって、非日常が日常になってゆき、意外な真実が見えてきます。
太田忠司さんらしい、安定した面白さでした。
最後の「すべては奇談のために」という書き下ろしを読むと、ただの連作短編集だと思っていた一連の物語の違う側面が見えてくるよう、仕掛けがしてあります。
こういうの、けっこう好きです。
買うまでもないけれど、図書館で借りて読むのならば、それなりにお勧めです。