『クリスマスのフロスト』

クリスマスのフロスト (創元推理文庫)

クリスマスのフロスト (創元推理文庫)

けっこう前からあちこちで『フロスト気質』が話題になっていたので、気になってフロストシリーズを読んでみることにしました。
幸い、図書館にもありましたし。
という訳で、フロストシリーズ第1作です。
舞台はロンドンから70マイル離れたデントンという田舎町。
そこで起こった少女失踪事件の捜査をしていたフロスト警部ですが、何故か1日に1体以上の死体を発見し、どんどん手持ちの事件を増やすことに。
それらの謎を同時進行で解いていくテンポの良さと、それぞれの事件がリンクしていく感じはとても面白かったです。

印象としては、ちょっと下品なドタバタミステリといった感じですが、下品は下品でも、全然嫌な感じではありません。
デントン警察署の面々が非常にユニークで、フロスト警部の面白さを際だたせています。
しょぼくれた中年親父は物語の主人公として正直どうかと思いますが、可愛げがあれば充分許せますね。


ひとつ気になるのが、小説の中の時代がいつかということです。
書かれたのは90年代のはずですが、それよりも前の時代を書いているような気がするのは、気のせいでしょうか……?