『文学少女と慟哭の巡礼者』

“文学少女”と慟哭の巡礼者 (ファミ通文庫)

“文学少女”と慟哭の巡礼者 (ファミ通文庫)

本を食べてしまうほど大好きな「文学少女天野遠子先輩が主人公のシリーズ、第5作目です。
このシリーズ、けっこう人気なのか、なかなか図書館で捕まえられなくて、今のところ読んだのは1,3,5という、素数の巻だけになっていますw


本作のモティーフは、宮沢賢治、特に『銀河鉄道の夜』です。
銀河鉄道の夜』といえば、確か子供の頃に親が買ってきた児童書で読んだと思うのですが、ほとんど覚えていません……。
本書を読み終わった後、青空文庫で何となく読んでみたのですが、あり得ないくらい幻想的な展開で、しかも原稿が所々欠けていたりして、少し消化不良。
でも、独特の雰囲気は、どっぷり浸かってみたい感じです。


内容は、まあいつも通り、色々な人が壊れていました。
天野遠子先輩の周りには心がどこか壊れている人間しかいないのか?などと突っ込みを入れながら読了。
ついに、心葉君の想い人にしてトラウマの原因になった美羽ちゃんも、満を持して登場しましたが、彼女もなかなかどうして、いい壊れ具合でした。
それにしても、遠子先輩の包容力は凄い!
優しいお母さんみたいです。
全然関係ないけれど、京極堂の憑き物落としを連想してしまいました。