『文学少女と飢え渇く幽霊』

”文学少女”と飢え渇く幽霊 (ファミ通文庫)

”文学少女”と飢え渇く幽霊 (ファミ通文庫)

食べちゃうくらい本を愛している"文学少女"天野遠子先輩が主人公の「文学少女」シリーズ第2作です。
これで、やっと隙間が埋まった!
時系列的には、直前に読んだ『文学少女と月花を孕く水妖』が本作の直後なので、逆の順番で読みたかった……。
しかし、図書館で借りて読ませていただいているのですから、贅沢は言えません。


遠子先輩が設置した「恋愛相談ポスト」に、謎の手紙が入るようになります。
「これは文芸部に対する挑戦よ!」と突っ走る遠子先輩は、手紙の差出人を突き止めるべく、調査を開始。
もちろん、後輩である心葉君も、強制的に付き合わされることに。
謎の手紙を出した犯人は分かったものの、その人物は、「自分は幽霊だ」と言い張る謎の少女で……というお話でした。


今回のモティーフは、『嵐が丘』。
私は、何故か中学時代に読んでいました。
当時、学校の図書室にある興味のありそうな本は全て読み尽くしてしまい、「誰もがタイトルは聞いたことがあるけれど読んだことはないお話」を読むことをライフワークにしていたのです。
そのときに、シェークスピアとか『レ・ミゼラブル』とかを読みました。
嵐が丘』については、酷く陰鬱で、救いようのないお話だったような記憶が……。
そのせいか、本作はかなりヘヴィな展開でした。
何も、そこまでしなくても……みたいな。
もちろん、遠子先輩の天然ボケぶりは健在でしたが。