『復讐はお好き?』

復讐はお好き? (文春文庫)

復讐はお好き? (文春文庫)

前から読んでみたかった、カール・ハイアセンさんという方の小説です。
主人公は30歳の女性で、年下の夫と結婚記念日に豪華客船で旅行に出たところ、いきなり夫に甲板から投げ落とされて殺されそうになる、というところからお話が始まります。
いきなりぶっ飛んだ展開ですが、そこから更に物語はヒートアップ。
妻は死んだと思いこんで、呑気に自宅に愛人を連れ込んだりしている夫に、妻が復讐を開始するのです。
協力者は、ニュージーランドに住んでいる兄と、海を漂っている彼女を助けた男性と、読書サークルのお友達。
夫がドンドン追いつめられていく様は、かなりの見物。
”ざまみろ”という表現が、これ以上似合うものはないだろう、と言っても過言ではないくらいです。
また、夫が脅迫されているようだ、ということで、仕事関係で派遣されてきたボディ・ガードの大男が、良い味出しています。
出てくる人出てくる人、みんなが個性的で、変で、とても賑やかなお話でした。


それにしても、これ、ミステリ……でしょうかね?
確かに面白いのですが、私には、ドタバタコメディにしか見えませんでした。
一応人も死ぬし、最後は思わぬ展開になるし、ミステリといえばミステリなのか?
でもなぁ。