『秋季限定栗きんとん事件(上)』

秋期限定栗きんとん事件〈上〉 (創元推理文庫)

秋期限定栗きんとん事件〈上〉 (創元推理文庫)

『春季限定苺タルト事件』、『夏季限定トロピカルパフェ事件』に続く、小市民シリーズ第3作です。
前2作は自分で買って持っているので、この本も買おう、と思っていたのですが、図書館の誘惑に負けて借りてしまいました……。

時系列的には、『夏季限定トロピカルパフェ事件』が終わった後、秋以降から物語が始まります。
「小市民」を目指すべく、恋愛でも依存でもなく互恵関係を結んでいた小鳩くんと小山内さんですが、夏の事件をきっかけに関係を解消しました。
その後、お互いに新しい「交際相手」を見つけます。
物語は、小鳩君と、小山内さんの新しい交際相手である新聞部所属の1年生瓜野くんの視点で、交互に進んでいきます。
小鳩君パートは、ごく普通(?)の小市民的デートを綴ったもの。
一方の瓜野くんパートは、小山内さんとの交際模様もさることながら、新聞部が月1で出している「月報船戸」に載せるコラムを書くため、10月から市内で起きている連続放火事件の謎を追うものです。
小市民の星を目指すはずが、日常のふとした謎がスイッチになって「名探偵モード」に入ってしまう小鳩君と、子羊の皮を被った狼な小山内さん。
互恵関係を解消した二人は、今後どうなるのか……?
というところで、下巻に続くのですが、まだ借りられていないので、後日追記します。