『別冊 図書館戦争(2)』

別冊 図書館戦争〈2〉

別冊 図書館戦争〈2〉

有川浩さんによる、図書館戦争シリーズスピンオフ第2弾です。
実は私、完結編の『図書館革命』と別冊1を読んでいないため、おお!あの人達があんなことに!みたいな驚きを感じつつ、さくっと読了しました。
このシリーズの世界では、「メディア良化法」という、発行図書を検閲して有害と判断された本は排除できる法律があり、図書館はその法律に反対して武装し、日々良化特務機関の検閲と戦っています。
戦う図書館員、格好良いです。
彼らは表現の自由と本を守るために日々戦っている訳で、そんなのんきなことを言っている場合ではないのですが。


現実世界の日本には、表現の自由を保障している日本国憲法があり、来年国民投票法が施行されるといっても日本国憲法はそもそも改正するのがもの凄く大変なので、メディア良化法のような法律が出来ることはないでしょう。
しかし、憲法9条のような憲法改正を伴わないミラクル解釈も出来るわけでして。
我々は、読みたい本を読める、書きたいことを書いて出版できる、表現の自由には感謝しなければならないなあ、と思う次第です。


本書の内容は、本編のその後+α脇を固める登場人物を掘り下げて書いてみました、といったところでしょうか。
意外な人物の意外な過去が書かれていたり、某ペアが素敵なことになったりしています。
素直に、面白いです。
しばらく遠ざかっていましたが、完結編と別冊の1も読まなければ!
ていうか、シリーズの文庫化はまだでしょうかね?
文庫落ちしたら、絶対買うのに。