『獣の奏者1〜4』

獣の奏者 I 闘蛇編

獣の奏者 I 闘蛇編

獣の奏者 II 王獣編

獣の奏者 II 王獣編

獣の奏者 (3)探求編

獣の奏者 (3)探求編

獣の奏者 (4)完結編

獣の奏者 (4)完結編

図書館では児童書にカテゴライズされていたようだが、これは児童書じゃないだろ……というのが、正直な感想。
もちろん、面白い。
非常に面白いけれど、この物語をきちんと味わうには、人間及び人生について、ある程度の知識・経験を持ち合わせていなければ無理なような気がします。
1巻・闘蛇編と2巻・王獣編は、主人公のエリンがまだ幼いこともあり、ギリギリ子供でもいけるかな?と思いますが。

著者である上橋菜穂子さんが、4巻・完結編の後書きで書かれていたのですが、獣の奏者として物語は、最初の2巻で完結しているのだとか。
確かに、それを読んで、腑に落ちるものがありました。
3・4巻は、エリンと王獣達のその後の物語です。
触れてはいけない禁忌を犯したとき、人は、獣はどうなるのか?
人という生き物の業の深さを、物語という形で目の前に突きつけられたような気がしました。

読むと心が痛いけれど、是非色々な人に読んで欲しい物語です。